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我ら
麻布御簞笥町
倶樂部

必要なのは
日本文化と女性を
慈しむ心です

必要なのは
日本文化と女性を
慈しむ心です

消え続ける
手仕事の灯火

西洋文化を積極的に受け入れるあまり、
私たちは日本の伝統文化を顧みることが疎かになった。

特に戦後、その傾向が顕著となり、この七十年余りの間に失われてしまった伝統工芸は多い。
〝きもの〟の世界も例外ではなく、手仕事を主とする産地の灯火がどんどん消えていき、現在も消え続けている。

大げさに言えば、このウェブマガジン『麻布御簞笥町倶樂部』のリリース目的は〝きもの〟の啓蒙にある。
しかし、大上段に「伝統文化を皆で守っていこう」という運動を興そうというものではない。
特殊な職業か特別な場面でもない限り、〝男のきもの〟がその魅力を発揮するのは、遊びの場でしかない。

ならば、『ブルータス』『LEON』のノリで〝きものを楽しく遊んでしまおう〟というのが当マガジンのコンセプトであり、女性との食事やクラブ活動などの遊びの場で〝きもの〟を格好良く着こなす〝きもの親爺〟を、一人でも増やしてしまおうというのが目的である。

体型の崩れた
親爺の担う役割

ほんの少し〝きもの〟の需要が増えれば産地の寿命がわずかに延びる。

一枚真っ当な〝きもの〟が売れれば、真っ当な職人が少し助かる。
それで良いではないか、日本の和装業界の現状はそこまできているのだ。

〝きもの〟という衣服は、体型が崩れるほど、メタボ体型であるほど、似合っちまうものなのである。
となれば、当然その役割を担うべきは、我々親爺と呼ばれる世代の男たちである。

〝きもの遊び〟と〝正しい知識〟をご紹介するとともに、〝隠居の流儀〟〝親爺の基準〟〝美丈夫〟をキーワードに親爺のライフスタイルについても考察したいと想うが、その出来(しゅったい)については〝隠居の手慰み〟と思し召して、温かく見守っていただければ幸いである。